オフィスにグリーンを取り入れる

オフィスにグリーンを取り入れる|植栽の効果と、置き場所・管理の方法

自然の要素を空間に取り入れる「バイオフィリックデザイン」が注目され、オフィスにグリーンを置く企業が増えています。

この記事では、オフィスにグリーンを取り入れる方法と、長く楽しむための管理のポイントを解説します。

さらに、植物選びの条件、管理方法の比較と運用ルール、エリア別の取り入れ方、よくある失敗と対策まで、導入後に後悔しないためのポイントを具体的に解説します。

結論

グリーンは、床置きの鉢・プランター付きの家具・壁面緑化などの方法で取り入れられます。日当たりや管理の手間を考え、本物の植物が難しい場所はフェイクグリーンを組み合わせるのが現実的です。本物の植物は、定期的な手入れを専門業者のレンタルに任せる方法もあります。

植栽とパーティションで緩やかに区切った執務エリア
植栽とパーティションで緩やかに区切った執務エリア

グリーンを取り入れる方法

方法 特徴
床置きの鉢植え 手軽に始められる。場所を変えやすい
プランター付き家具 パーティションや収納と一体になり、仕切りの役割も
壁面緑化 壁一面にグリーンを配置。エントランスの印象づくりに
卓上の小さな鉢 デスクやカウンターに。手軽に彩りを加えられる
天井から吊るす 床面積を使わずに取り入れられる

本物とフェイクの比較

項目 本物の植物 フェイクグリーン
見た目 生き生きとした質感 近年は質感が向上
管理 水やり・日当たり・剪定が必要 ほこりを払う程度
置き場所 日当たりや空調の風を考慮 どこでも置ける
ここがポイント

空調の風が直接当たる場所や、日が当たらない奥側には、フェイクグリーンを使うと失敗しにくくなります。

中央の植栽を囲むデスクの配置
中央の植栽を囲むデスクの配置
木目の仕切りと植栽を組み合わせたラウンジ
木目の仕切りと植栽を組み合わせたラウンジ

置き場所のポイント

  • エントランス:来客の第一印象をやわらげる
  • 執務エリアの島の間:視線をさえぎり、圧迫感を減らす
  • 会議室:緊張感をやわらげる
  • 通路:避難経路をふさがない位置に
ルーバーで仕切ったリフレッシュコーナー
ルーバーで仕切ったリフレッシュコーナー

植物選びは「光・温度・風」の3条件で考える

オフィスで植物が枯れる原因の多くは、置き場所の環境と植物の性質が合っていないことです。植物を選ぶ前に、置きたい場所の環境を確認しておきましょう。

条件 オフィスで起きやすいこと 対策
光 窓から離れた場所は暗く、照明だけでは光が不足しやすい 耐陰性のある植物を選ぶ、窓際とローテーションする、植物用の照明を検討する
温度 夜間や休日に空調が止まり、季節によっては温度が大きく変わる 温度変化に強い植物を選ぶ。冬場の窓際は冷え込みに注意
風 空調の吹出口の風が直接当たると、葉が乾燥して傷む 吹出口の真下や正面を避けて配置する
湿度 空調の影響で乾燥しやすい 霧吹きや、乾燥に強い植物の選択
ここがポイント

とくに見落とされがちなのが「休日の環境」です。平日は快適でも、連休中に空調が止まると、夏は高温、冬は低温になります。長期休暇の前に置き場所を移動するなどの運用も検討しておきましょう。

管理方法の比較:自社管理とレンタル

方法 メリット 注意点
自社で購入・管理 好きな植物を選べる。長く育てるほどコストを抑えやすい 水やり・植え替え・病害虫対策を社内で担う必要がある。担当者が異動すると管理が途絶えやすい
レンタル(定期交換) 専門業者が定期的に訪問し、状態が悪くなれば交換してもらえる 継続的な費用がかかる。契約内容(訪問頻度・交換条件)を確認する
人工植物(フェイク) 水やり不要で、どこにでも置ける ほこりがたまりやすく、定期的な清掃が必要

自社で管理する場合は、担当者任せにせず、運用ルールを決めておくことが長続きのコツです。

  • 水やりの曜日と担当(当番制にする場合は表を作る)
  • 長期休暇前後の対応
  • 枯れた葉の除去や鉢の清掃の頻度
  • 状態が悪くなったときの相談先

エリア別の取り入れ方

エリア 目的 取り入れ方の例
エントランス・受付 来客への印象づくり 存在感のある大型の鉢植え。照明と合わせて見せ方を工夫
執務エリア 緊張感の緩和、視線のやわらかな遮り デスク上の小鉢、島の端や通路沿いの中型植物、収納上のプランター
会議室 リラックスした雰囲気 部屋の隅に中型の植物。テーブル上は会話の妨げにならない低いものを
リフレッシュスペース くつろぎ、気分転換 壁面緑化や吊り下げ型の植物で、空間全体に緑を感じさせる
間仕切りとして ゆるやかな区画 プランター付きの収納や、植物を並べたパーティション
ここがポイント

執務エリアでは、緑が目に入る位置に置くことを意識しましょう。足元だけに置くと存在感が薄れ、座った目線の高さや、視界の端に入る位置に置くと効果を感じやすくなります。

よくある失敗例と対策

  • 導入直後は好評でも、半年後には枯れている:管理の担当とルールを決めていない。導入と同時に運用ルールを定める
  • 水やりで床やOAフロアを濡らした:受け皿のない鉢、あふれるほどの水やりが原因。受け皿や底面給水の鉢を使い、OA機器の近くは避ける
  • 通路に置いた鉢でつまずく:通路幅を考えずに配置した。鉢は通路の有効幅の外に置く
  • 虫が発生した:土の状態や水のやりすぎが原因になることがある。土を使わない植え込み材の利用も検討する
  • 大型の鉢が地震で倒れた:背の高い植物は、重心の低い鉢を選び、転倒防止を検討する
ここがポイント

植物の導入は、家具の配置と同じように、通路・防災・設備との関係を考えて計画することが大切です。

導入のステップ

  1. 目的を決める:来客への印象、従業員のリフレッシュ、空間の区切りなど
  2. 置く場所の環境を確認する:光・温度・空調の風・通路との関係
  3. 管理の方法を決める:自社管理かレンタルか、人工植物も含めて検討
  4. 植物とサイズを選ぶ:環境に合う種類を選び、空間とのバランスを考える
  5. 運用ルールを決めて導入する
  6. 定期的に状態を見直す:季節の変わり目に置き場所や数を調整する

よくある質問

Q. 日の当たらない会議室にも植物は置けますか?

耐陰性のある植物を選べば置ける場合がありますが、まったく光が入らない部屋では長期間の維持は難しくなります。定期的に明るい場所と入れ替える、レンタルで交換してもらう、人工植物を使うといった方法を検討してください。

Q. 植物を置くことでアレルギーが心配な従業員がいる場合は?

花粉の出る植物や、においの強い植物を避ける、土を使わない植え込み材を選ぶといった配慮が考えられます。導入前に従業員に周知し、気になる人がいる場合は配置場所を調整するとよいでしょう。

Q. 人工植物でも効果はありますか?

視覚的に緑が目に入ることで空間の印象をやわらげる効果は期待できます。一方で、本物の植物の質感や成長を楽しむ要素はありません。管理の手間や置き場所の環境に応じて、本物と人工植物を組み合わせる方法もあります。

この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。

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