家具の用語集50|デスク・チェア・収納の種類から素材まで
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オフィス家具は、カタログや見積書に専門用語が多く並びます。「片袖」「上下置き」「差尺」「増連」といった言葉の意味がわからないまま選ぶと、届いてから足元が狭い、書庫が置けない、配線が届かないといった食い違いが起こりがちです。
この記事では、家具の種類・機能・仕様・素材に関する用語を50語に絞り、5つのグループに分けて解説します。家具選びの打合せや見積の確認の前に、気になる言葉を拾い読みしてください。
デスク・テーブルの種類
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 平机(ひらづくえ) | 引出しの袖を持たない、天板と脚だけのシンプルな机です。足元が広く、ワゴンと組み合わせて収納量を調整できるため、現在のオフィスでは個人席の主流になっています。 |
| 片袖机(かたそでづくえ) | 天板の片側に引出しの袖が付いた机です。個人の書類や文具を机に集約できる一方、袖側の足元は使えません。固定席で書類量が多い部署に向いています。 |
| 両袖机(りょうそでづくえ) | 天板の両側に袖引出しが付いた机です。収納力が大きく重厚感があり、役員席や管理職席で使われてきました。重量があるため、レイアウト変更や移転時の手間も考えておきます。 |
| ベンチデスク | 複数人分の天板を共通の脚やフレームでつないだ長い机です。脚の本数が減って足元がすっきりし、フリーアドレスやチームの席に向きます。1人あたりの幅は一般的に1,000〜1,200mm程度が目安です。 |
| 上下昇降デスク | 電動またはガススプリングで天板の高さを変えられる机です。座り姿勢と立ち姿勢を切り替えられ、体格差にも対応できます。電動式は電源の確保と、昇降時に周囲へ当たらない配置が必要です。 |
| L型デスク | 天板がL字形になった机、またはメインデスクにサイドテーブルを直角につないだ構成です。作業面が広く、PC作業と書類作業を分けられます。必要な床面積は大きくなります。 |
| ハイカウンター | 高さ1,000mm前後の高い天板を持つカウンターやテーブルです。立ったまま、またはハイスツールに座って使い、短時間の打合せや集中作業、フロアの見通しを保った仕切りとして使われます。 |
| ミーティングテーブル | 打合せや会議に使うテーブルの総称です。角型・円形・舟底型などの形があり、人数と用途で選びます。1人あたりの天板幅は一例として600〜700mm程度を目安にします。 |
| ネスティングテーブル | 使わないときに天板を跳ね上げ、テーブル同士を前後に入れ子状に重ねて収納できるキャスター付きテーブルです。研修室や多目的室で、レイアウトを頻繁に変える場合に便利です。 |
| サイドテーブル(脇机) | メインのデスクの横に置いて作業面を広げる補助テーブルです。プリンターや資料の仮置き、来客対応にも使えます。メインデスクと高さをそろえると使い勝手がよくなります。 |
チェアの機能・仕様
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| シンクロロッキング | 背もたれを倒すと座面も連動して傾く機構です。背と座の角度が一定の比率で動くため、もたれても太ももが持ち上がりにくく、姿勢が崩れにくいのが特長です。長時間のデスクワーク用チェアの代表的な機能です。 |
| ランバーサポート | 背もたれの腰の位置に付く、腰椎を支えるためのふくらみやパッドです。高さや張り出し量を調整できるタイプでは、座る人の体格に合わせて位置を合わせることが大切です。 |
| 座面高調整 | ガスシリンダーで座面の高さを変える機能です。足裏全体が床に着き、ひざがほぼ直角になる高さが目安です。机の高さとの関係(差尺)もあわせて確認します。 |
| 座奥行き調整 | 座面を前後にスライドさせて、座の奥行きを調整する機能です。背もたれに腰を付けたとき、座の前端とひざ裏の間にこぶし程度のすき間ができるよう合わせると、太ももの圧迫を抑えられます。 |
| 可動肘(アジャスタブルアーム) | 肘掛けの高さ、前後位置、角度などを調整できる機能です。キーボード操作時に肩の力を抜いて腕を預けられます。肘が机に当たって椅子が机に入らないことがあるため、天板高さとの相性を確認します。 |
| ヘッドレスト | 背もたれの上部に付く、頭や首を支えるパーツです。リクライニングして休む姿勢や、考えごとをする姿勢で首の負担を和らげます。高さや角度を調整できるものが多く、ハイバックチェアに付けられます。 |
| 前傾チルト | 座面や背もたれが前方に傾く機能です。パソコン作業や書き物など前かがみの姿勢でも背もたれが体に沿い、腰を支え続けます。前傾姿勢での作業が多い職種で役立ちます。 |
| ロッキング強弱調整 | 背もたれを倒すときの反発力(硬さ)を、体重や好みに合わせて調整する機能です。軽すぎると不意に倒れ込み、重すぎると背もたれに体を預けにくくなります。座る人ごとに調整します。 |
| キャスター | 椅子やワゴンの脚先に付く車輪です。床材に合わせて選ぶのが基本で、一般にタイルカーペットには硬めのナイロン系、フローリングや塩ビ床には傷が付きにくいウレタン系が使われます。 |
| スタッキングチェア | 同じ椅子を上に積み重ねて収納できる椅子です。会議室やセミナールームで使わないときに場所をとりません。積み重ね可能な脚数や、移動用の台車の有無も選ぶときのポイントです。 |
ここがポイント
椅子は「調整できる」だけでは不十分で、座る人が実際に調整してはじめて効果が出ます。導入時に座面高、座奥行き、ロッキングの強さの合わせ方を一度説明しておくと、同じ椅子でも満足度が大きく変わります。
収納の種類・仕様
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 上下置き(上置き・下置き) | 書庫を上下2段に積んで使う構成です。下に置く書庫を下置き(ベース)、上に載せる書庫を上置きと呼びます。上置きは単体では設置できないため、必ず連結金具で下置きと固定します。 |
| ファイルメーター | 収納できる書類の量を、A4ファイルを並べた横幅の長さ(m)で表した指標です。移転前に現在の文書量をファイルメーターで測っておくと、新しいオフィスに必要な書庫の台数を見積もれます。 |
| 両開き書庫 | 左右に開く2枚の扉が付いた書庫です。開口が広く、中の物を出し入れしやすいのが特長です。扉を開くスペースが前面に必要なため、通路幅との関係に注意します。 |
| 引き違い書庫 | 左右にスライドする扉が付いた書庫です。扉を開くための前面スペースがいらないため、通路沿いや狭い場所に向きます。一度に開けられるのは半分程度の幅になります。 |
| ラテラル書庫(ラテラルキャビネット) | 引出しの中で書類を横向きに吊り下げて収納する書庫です。大量のファイルを一覧しやすく、通路側から引き出して使います。引出しを引いたときの奥行きを見込んで配置します。 |
| オープン書庫 | 扉のない棚タイプの書庫です。出し入れが早く、よく使う資料や共有の書籍に向きます。中身が見えるため、整理状態がそのまま見た目に表れます。施錠が必要な書類には向きません。 |
| ワゴン(サイドキャビネット) | デスクの下や横に置く、キャスター付きの引出し収納です。個人の文具や書類を入れ、フリーアドレスでは持ち運び用として使うこともあります。天板付きのものは補助の作業面にもなります。 |
| パーソナルロッカー | 社員一人ひとりに割り当てる、鍵付きの小型ロッカーです。フリーアドレスでは私物や書類の置き場として欠かせません。ダイヤル錠、テンキー錠、ICカード錠などの施錠方式から選べます。 |
| 耐震ラッチ | 地震の揺れを感知して扉や引出しをロックし、中身の飛び出しを防ぐ機構です。書庫や吊り戸棚などに付けられます。揺れが収まると解除されるのが一般的です。 |
| 転倒防止金具 | 書庫やロッカーを床や壁、隣の家具と固定して、地震のときの転倒を防ぐ金具です。床固定や壁固定のほか、背中合わせ連結や上下連結も組み合わせます。固定にはビル側の承認が必要な場合があります。 |

寸法・設置・配線
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 差尺(さじゃく) | 机の天板の高さと椅子の座面の高さの差のことです。一般的に27〜30cm程度が目安とされ、座る人の体格によって適切な値が変わります。差尺が合わないと肩こりや腰痛の原因になります。 |
| 天板高さ | 床から机の天板上面までの高さです。オフィスデスクでは700mmや720mmが一般的です。体格差が大きい場合は、高さ調整機能付きの机や上下昇降デスクを検討します。 |
| 天板奥行き | 机の天板の前後方向の寸法です。600mm、700mm、800mmなどがあります。モニターとの距離を確保するにはある程度の奥行きが必要で、デュアルモニターでは700mm以上が使いやすいとされています。 |
| 幕板(まくいた) | 机の天板の下、前面や側面に取り付ける板です。足元の目隠しや、机の強度を高める役割があります。対面配置では向かいの人の足元が見えにくくなり、配線を隠す効果もあります。 |
| 配線ダクト | 机の天板の下や背面に付ける、電源や LAN ケーブルを通す溝状の部材です。ケーブルをまとめて床に垂れないようにでき、見た目と安全性が向上します。容量に余裕のあるものを選びます。 |
| 配線孔(グロメット) | 天板に開けた、ケーブルを通すための穴と、その穴をふさぐキャップです。天板上の機器と下の配線ダクトや床の電源をつなぎます。会議テーブルでは位置と数を使い方に合わせて決めます。 |
| 配線ボックス(天板コンセント) | 会議テーブルなどの天板に埋め込む、電源や映像端子をまとめたボックスです。ノートPCの充電やモニター接続がテーブル上でできます。床のコンセント位置と合わせて計画します。 |
| アジャスター | 家具の脚先に付く、高さを微調整するためのネジ式の部材です。床の不陸(わずかな凹凸)に合わせて回し、家具のがたつきや傾きをなくします。連結する家具では高さをそろえるのにも使います。 |
| 増連(ぞうれん) | 基本となる机に、脚を共用する形で机を継ぎ足して連結することです。最初の1台を基本、継ぎ足す分を増連と呼びます。連結で脚の本数が減り、同じ幅に多くの席を確保できます。 |
| 脚形状 | 机の脚の構造のことで、4本脚、T字脚、パネル脚、コの字脚などがあります。4本脚は足元が広く、パネル脚は安定感と目隠し効果があります。椅子の出し入れや配線のしやすさも違います。 |
ここがポイント
机の寸法は、天板高さと差尺、天板奥行きとモニター、配線孔と床のコンセント位置というように、必ず「組み合わせ」で確認します。1つだけで決めると、設置後に使いにくさが出やすくなります。
素材・仕上げ
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| メラミン化粧板 | メラミン樹脂をしみ込ませた化粧紙を高温高圧で貼り合わせた天板材です。傷や熱、汚れに強く、オフィスデスクやテーブルの天板で最も一般的に使われています。木目や単色など柄も豊富です。 |
| ポリエステル化粧板 | ポリエステル樹脂を使った化粧板です。メラミン化粧板より価格を抑えやすい一方、表面の硬さや耐熱性は一般にやや劣ります。収納家具の側板や扉などにも使われます。 |
| 突板(つきいた) | 天然木を薄くスライスしたシートを、合板などの基材に貼った材料です。本物の木目の質感が得られ、無垢材より反りや割れが起きにくいのが特長です。役員室や会議室のテーブルに使われます。 |
| エッジ材 | 天板や棚板の小口(切断面)に貼って保護する部材です。樹脂製のテープ状のものや、ぶつかったときの衝撃を和らげる軟質のものがあります。天板の印象を決めるデザイン要素にもなります。 |
| 粉体塗装(焼付塗装) | 粉末状の塗料を静電気で付着させ、加熱して塗膜を作る塗装方法です。スチール製の書庫や机の脚などに使われ、丈夫で塗膜が厚く仕上がります。溶剤をほとんど使わない点も特長です。 |
| 張地(はりじ) | 椅子の座や背もたれの表面に張る布やレザーなどの素材です。布地は通気性と色柄の豊富さ、合成皮革は汚れの拭き取りやすさが特長です。摩耗に強い等級のものを選ぶと長く使えます。 |
| 合成皮革 | 布地の上に樹脂の層を設けて、本革に似せた素材です。水や汚れを拭き取りやすく、カフェスペースや来客用の椅子でよく使われます。経年で表面が劣化することがあり、使用環境の確認が必要です。 |
| メッシュ | 網目状に編んだ樹脂繊維を座や背もたれに張った仕様です。通気性がよく蒸れにくいため、長時間座るワークチェアで人気です。体に沿ってたわむ張り具合が座り心地を左右します。 |
| F☆☆☆☆(エフフォースター) | 建材や家具材のホルムアルデヒド放散量を示す等級のうち、最も放散量が少ないランクです。シックハウス対策として、内装材や家具の木質材料でこの等級のものを選ぶのが一般的になっています。 |
| 防炎物品 | 一定の建物で使うカーテンやじゅうたん(タイルカーペットを含む)などに求められる、燃えにくい性能を持つ物品です。防炎ラベルで確認します。対象となる建物や品目は所轄の消防署に確認しましょう。 |
この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。