オフィス家具の張地の種類とお手入れ方法|長持ちさせる日常のケア
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オフィスチェアやソファは毎日使うため、張地の汚れや傷みが目立ちやすい家具です。素材に合ったお手入れをするだけで、きれいな状態を長く保てます。
この記事では、主な張地の特徴とお手入れの方法を紹介します。
後半では、日常清掃と定期清掃の頻度の目安、使ってはいけない洗剤や方法、張地選びの段階でできる汚れ対策、張り替えと買い替えの判断基準まで、長くきれいに使うための実践的なポイントを解説します。
日常のお手入れは、布・メッシュは掃除機やブラシでほこりを取る、合成皮革・本革は乾いた布や固く絞った布で拭くのが基本です。飲み物などの汚れは、こすらずにすぐ吸い取ることが、シミを残さないいちばんのコツです。

素材別の特徴とお手入れ
| 素材 | 特徴 | 日常のお手入れ |
|---|---|---|
| 布(ファブリック) | 色・質感が豊富。汚れが染み込みやすい | 掃除機やブラシでほこりを取る |
| メッシュ | 通気性がよい。ほこりがたまりやすい | 掃除機のブラシノズルで目に入ったほこりを取る |
| 合成皮革 | 汚れを拭き取りやすい。経年でひび割れることがある | 乾いた布、汚れは薄めた中性洗剤で拭き、水拭き・乾拭き |
| 本革 | 高級感、経年変化。水や乾燥に弱い | 乾いた布で拭く。定期的に専用クリームで保湿 |
汚れたときの対処
- こすらず、乾いた布やペーパーで押さえて吸い取る
- 布製なら、薄めた中性洗剤を含ませた布で叩くように拭く
- 洗剤が残らないよう、固く絞った布で水拭きする
- 風通しのよい場所で乾かす(ドライヤーの熱は避ける)
アルコールやベンジン、シンナーは、張地の色落ちや劣化の原因になります。除菌する場合は、張地に使えるかを製品の取扱説明で確認しましょう。


張り替えという選択肢
フレームや機構に問題がなく、張地だけが傷んでいる場合は、張り替えで長く使い続けられることがあります。会社のイメージカラーに合わせて張地を変えるなど、リニューアルの方法としても有効です。
日常のお手入れと定期清掃の目安
| 頻度 | 作業 | ねらい |
|---|---|---|
| 毎日〜週1回 | 乾いた布で表面のほこりを払う、ブラシや掃除機で目地のごみを吸い取る | ほこりが汚れとして定着するのを防ぐ |
| 月1回程度 | 固く絞った布で全体を拭き、皮脂の付きやすいひじ掛け・座面前端を重点的に | 皮脂汚れの蓄積を防ぐ |
| 年1回程度 | 専門業者によるクリーニングや状態点検 | 黒ずみ・におい・劣化を早めにリセットする |
汚れは「時間が経つほど落ちにくくなる」のが原則です。日常のほこり取りを習慣にするだけで、定期清掃の負担と張り替えの頻度を大きく減らせます。
やってはいけないお手入れ
良かれと思ったお手入れが、張地を傷めてしまうことがあります。特に次のような方法は、色落ちや変色、硬化の原因になりやすいため避けましょう。
- シンナーやベンジンなど溶剤系のもので拭く
- 漂白剤や強い洗剤を原液のまま使う
- 汚れを強くこすって広げてしまう(たたくように吸い取るのが基本)
- 水をかけて丸洗いする(クッション材に水が残り、カビやにおいの原因になる)
- ドライヤーやヒーターで急に乾かす(縮みや変形の原因)
洗剤を使う場合は、目立たない場所で色落ちしないかを必ず試してから使いましょう。素材ごとに推奨されるお手入れ方法は異なるため、取扱説明書や張地の表示を確認するのが確実です。
張地選びの段階でできる汚れ対策
お手入れのしやすさは、実は家具を選ぶ段階でほぼ決まります。使う場所と使い方に合わせて張地を選ぶことが、もっとも効果的な汚れ対策です。
| 使う場所 | 向く張地の性質 | 理由 |
|---|---|---|
| 飲食するカフェ・休憩エリア | 撥水・防汚加工、合成皮革 | 飲み物や食べこぼしが多い |
| 長時間座る執務席 | 通気性のよいメッシュや織物 | 蒸れによる汗汚れを抑える |
| 不特定多数が使う会議室・待合 | 耐摩耗性が高く、拭き取り清掃できる素材 | 使用頻度が高く、消毒拭きが多い |
| 応接・役員室 | 風合いのよい布や本革 | 見た目の質感を重視 |
色は明るすぎる色・暗すぎる色よりも、中間色や織り柄のある張地のほうが汚れが目立ちにくくなります。
張り替えと買い替えの判断基準
| 状態 | おすすめの対応 |
|---|---|
| 張地の汚れ・破れだけで、フレームや機構は問題ない | 張り替え |
| クッション材がへたって底つき感がある | クッション材ごと張り替え |
| キャスターやガス圧シリンダーの不具合 | 部品交換 |
| フレームの割れや溶接部の破損 | 買い替え(安全面から) |
| 部品の供給が終了している | 買い替えを検討 |
数が多い場合は、すべてを一度に判断するのではなく、状態を「張り替え」「部品交換」「買い替え」に仕分けしてから見積を取ると、全体の費用を抑えられます。
湿気・カビ・においへの対策
布張りの家具は湿気を吸収しやすく、梅雨時期や窓際、換気の悪い会議室ではカビやにおいが発生することがあります。いったんクッション材の内部までカビが広がると、表面の清掃だけでは取り除けません。
- 壁から少し離して配置し、背面の通気を確保する
- 長期間使わない部屋も定期的に換気する
- 飲み物をこぼしたときは、表面だけでなく内部の水分もできるだけ吸い取る
- においが気になり始めたら、早めに専門業者に相談する
社内でお手入れを続けるための運用ルール
張地のお手入れは、担当者を決めないと誰もやらなくなりがちです。総務だけで全席を管理するのは現実的ではないため、日常の手入れは使う人、定期的な点検は総務、と役割を分けるのがおすすめです。
- 自席のチェアは各自が月に一度ほこりを払うなど、簡単なルールを社内に周知する
- 会議室や共用エリアの家具は、清掃業者の作業範囲に含めるかを確認する
- 汚れや破れを見つけたら報告できる窓口を決め、早めに対処する
- 張地の品番や色を台帳で管理し、部分的な張り替えでも同じ張地を選べるようにする
よくある質問
Q. 除菌シートで拭いても大丈夫ですか?
アルコールを含むシートは、合成皮革や本革を硬化・ひび割れさせる原因になることがあります。素材が対応しているかを確認し、拭いた後は乾いた布で仕上げ拭きをするのがおすすめです。
Q. 張り替えにはどのくらいの期間がかかりますか?
台数や張地の在庫状況によって異なります。工場に持ち帰る場合は、その間の代替チェアの手配もあわせて検討しましょう。
Q. 合成皮革の表面がはがれてきたら補修できますか?
部分的な補修は見た目が戻りにくいことが多く、張り替えが基本の対応です。劣化は時間とともに進むため、早めに張り替えを検討しましょう。
この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。


