オフィスのサイン計画

オフィスのサイン計画|案内表示・室名・ガラスフィルムで迷わないオフィスに

会議室の場所がわかりにくい、どこが執務エリアかわからない――サインが整っていないオフィスでは、来客も新しい社員も迷いがちです。

この記事では、オフィスのサイン計画の考え方を解説します。

後半では、サイン計画の進め方、文字の大きさと設置高さの考え方、素材と取り付け方法の選び方、賃貸オフィスならではの注意点、よくある失敗例まで、サインを発注する前に知っておきたい実務のポイントを解説します。

結論

サインは、エントランス(会社の顔)・案内(行き先)・室名(部屋の名前)・注意(入室制限など)の4種類に分けて計画します。書体・色・高さを全体でそろえ、ガラスの間仕切りには衝突防止と目隠しを兼ねたフィルムを入れると、機能とデザインを両立できます。

ガラスの会議室は、フィルムで衝突防止と目隠しを兼ねられる
ガラスの会議室は、フィルムで衝突防止と目隠しを兼ねられる

サインの種類

種類 設置場所 役割
エントランスサイン 受付・入口 会社名・ロゴ。第一印象をつくる
案内サイン 通路の分かれ道 会議室・トイレ・出口の方向
室名サイン 各部屋の入口 部屋の名前、使用中の表示
注意サイン 執務エリア入口・倉庫 関係者以外の立ち入り禁止など

デザインのポイント

  • 書体・色・素材を全体でそろえる
  • 目線の高さ(床から1,400〜1,600mm程度)に設置する
  • 会議室の名前を、テーマに沿った愛称にすると覚えやすい
  • 多言語の来客が多い場合は、英語やピクトグラムも
エリアの入口にサインがあると、空間の役割が伝わりやすい
エリアの入口にサインがあると、空間の役割が伝わりやすい
応接室は、室名サインで来客を迷わせない
応接室は、室名サインで来客を迷わせない

ガラスフィルムの役割

  • 衝突防止:ガラスがあることに気づかせる(目線の高さに帯状に)
  • 目隠し:中が見えすぎないよう、すりガラス調の帯を入れる
  • デザイン:ロゴやパターンで空間の印象をつくる
ここがポイント

目隠しのフィルムは、座った人の顔の高さ(床から900〜1,500mm程度)を隠すと、圧迫感を抑えつつ視線を遮れます。

サイン計画の進め方

サインは「どこに何を付けるか」を個別に決めていくと、デザインや情報の出し方がバラバラになりがちです。オフィス全体を通した計画として進めることで、来客にも社員にもわかりやすい空間になります。

  1. 来客と社員それぞれの動線を図面上で確認する
  2. 動線上で迷いやすい分岐点や、情報が必要な場所を洗い出す
  3. 必要なサインの種類と数を一覧にする(サイン配置図をつくる)
  4. 書体・色・ロゴの扱いなどデザインのルールを決める
  5. 原寸の試し貼りや見本で、見え方を現地で確認する
  6. 製作・取り付けを行い、完成後に動線を歩いて確認する
ここがポイント

サインの数は多ければよいわけではありません。情報が多すぎると逆に見落としが増えます。「迷う場所に、必要な情報だけ」を原則にしましょう。

文字の大きさと設置高さの考え方

サインの文字は、見る距離によって必要な大きさが変わります。遠くから見るサインほど大きな文字が必要で、間近で見る室名札などは小さめでも読めます。目安として、見る距離が長いほど文字の高さを大きくするという考え方で計画します。

サインの種類 見る距離のイメージ 設置の考え方
エントランスのロゴサイン エレベーターを降りた位置など遠め 目線よりやや高めに大きく
案内・誘導サイン 通路を歩きながら 歩行者の目線の高さ付近、天井から吊るす場合は頭上に余裕を
室名サイン 扉の前など近距離 扉の横の、目線の高さ付近

車いす使用者や背の低い人にも見やすいよう、近距離で読むサインは高くしすぎないことが大切です。また、照明の映り込みで読みにくくならないよう、つや消しの仕上げを選ぶと安心です。

素材と取り付け方法の選び方

素材・方法 特徴 向く場所
カッティングシート 比較的手軽で、変更にも対応しやすい ガラス面・壁面の室名や案内
アクリル板 透明感があり、立体的に見せられる 受付・室名サイン
金属(ステンレスなど) 高級感と耐久性がある エントランスのロゴ
木材 温かみがあり、空間になじむ 受付・ラウンジ
表示を差し替えられるタイプ 部署名や会議室名の変更に対応しやすい 頻繁に変わる部署表示

取り付け方法も重要です。ビス止めは確実ですが、壁に穴が残ります。両面テープや接着は手軽ですが、はがすときに壁の仕上げを傷めることがあります。将来の変更や原状回復を考えて選びましょう。

賃貸オフィスで注意したいこと

  • 共用部(エレベーターホール・共用廊下)のサインは、ビル側の規定に従う必要がある
  • 壁へのビス止めや接着は、原状回復の対象になるため事前に確認する
  • ガラス面へのフィルムやシートも、ビル側の承認が必要な場合がある
  • 照明付きのサインは電源工事が必要になることがある
ここがポイント

ビル側の承認には時間がかかることがあります。デザインが固まったら、早めに図面や仕様をビル管理会社に提出しましょう。

よくある失敗例と対策

  • 来客が受付の場所に迷う:エレベーターを降りた位置から受付が見えない。誘導サインを分岐点に設ける
  • 会議室名が覚えにくい:名前と番号を併記し、予約システムの表記とそろえる
  • 部署名の変更のたびに作り直している:差し替えやすいタイプのサインにしておく
  • ロゴサインが暗く目立たない:照明計画とあわせて検討し、ロゴに光が当たるようにする

よくある質問

Q. サインの製作期間はどのくらいかかりますか?

デザインの確定から製作・取り付けまで、内容や素材によって期間が異なります。ビル側の承認も必要な場合があるため、移転スケジュールに余裕をもって組み込みましょう。

Q. 会議室の名前はどのように決めればよいですか?

覚えやすく、社内で呼び間違えにくい名前がおすすめです。番号と組み合わせたり、テーマを決めて名前をつけたりする方法があります。

Q. 多言語表記は必要ですか?

外国籍の社員や海外からの来客が多い場合は、主要なサインに併記すると親切です。表記が増えると文字が小さくなるため、ピクトグラムの活用もあわせて検討しましょう。

この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。

オフィスづくりのことなら、家具・内装・設備までまとめてご相談いただけます。

空間づくりを相談する法人見積を依頼する
ブログに戻る