オフィスのロッカーの選び方

オフィスのロッカーの選び方|1人あたりのサイズ、鍵の種類、フリーアドレスとの関係

ロッカーは、私物や貴重品を預ける場所として、社員の満足度に直結する家具です。特にフリーアドレスでは、ロッカーがあるかどうかで制度の成否が決まるといっても過言ではありません。

この記事では、ロッカーの種類と選び方のポイントを解説します。

後半では、必要台数の算出方法、設置場所と床荷重・転倒対策、電子錠の運用設計、スマートロッカーの活用例、よくある失敗例まで、導入時に迷いやすい点を詳しく解説します。

結論

コートを掛けるなら更衣用ロッカー(1人あたり幅300mm前後・高さ1,800mm程度)、カバンやPCを入れる程度ならパーソナルロッカー(1人あたり幅300〜450mm×高さ300〜450mm程度)が目安です。鍵は、紛失の手間を減らしたいならダイヤル錠や電子錠を選びます。

作業デスクと収納を組み合わせた個別ブース
作業デスクと収納を組み合わせた個別ブース

ロッカーの種類

種類 用途 1人あたりの目安
更衣用ロッカー 着替え、コート、私物 幅300〜450mm、高さ1,800mm前後
パーソナルロッカー カバン、PC、書類 幅300〜450mm、高さ300〜450mm(小部屋が多段)
シューズロッカー 靴の履き替え 1足分の小部屋
スマートロッカー(電子錠) フリーアドレス、共用物品の受け渡し 用途に応じて

鍵の種類と管理

鍵 特徴
シリンダー錠 安価。鍵の紛失・持ち帰りの管理が必要
ダイヤル錠 鍵の管理が不要。番号の変更・忘れたときの対応を決めておく
電子錠(暗証番号・ICカード) 鍵の受け渡しが不要。共用・一時利用にも対応しやすい
フリーアドレスでは、執務エリアの近くにロッカーを置くと使いやすい
フリーアドレスでは、執務エリアの近くにロッカーを置くと使いやすい
白い収納を壁際にまとめた執務室
白い収納を壁際にまとめた執務室

フリーアドレスとロッカー

フリーアドレスでは、帰宅時に机の上を空にするルールが基本です。そのため、私物とPC、日常的に使う書類が入る大きさのパーソナルロッカーが必要になります。

  • 在籍人数分を用意する
  • 執務エリアの入口付近など、出社時に立ち寄りやすい場所に置く
  • PCの充電ができる電源付きタイプも検討
  • 引越し・組織変更のたびに鍵の付け替えが必要か確認
ここがポイント

ロッカーの上部をカウンターとして使えるよう、高さを1,000〜1,100mm程度に抑えると、立ち話や荷物の一時置きにも使えて便利です。

必要な台数と容量の考え方

ロッカーの台数は「在籍人数分」が基本ですが、実際には持ち物の量や働き方によって必要な容量が変わります。導入前に、社員が日常的に持ち歩く物を把握しておくと、サイズ選びの失敗を防げます。

確認する持ち物 必要になる内寸の考え方
ノートPC・タブレット PCの横幅+余裕。縦置きか平置きかで扉の幅と奥行きが決まる
通勤カバン リュックは奥行きが大きいため、奥行きを優先して確認
コート・上着 ハンガーを掛けるなら、高さのある更衣用ロッカーが必要
書類・ファイル A4ファイルが立てて入る高さと奥行きがあるか
季節物・傘 冬場は荷物が増えるため、繁忙期の量で考える

人数については、将来の増員や中途入社、派遣・業務委託のスタッフの分も含めて、数台の予備を見込んでおくと安心です。ロッカーは後から同じ仕様を追加しようとすると、色や型が変わっていて揃わないことがあります。

壁面収納とベンチデスクの執務エリア
壁面収納とベンチデスクの執務エリア

設置場所と安全面のチェック

ロッカーは背が高く重量もあるため、置き場所によっては安全面の配慮が欠かせません。特に地震対策は、設置時に必ず確認しておきたいポイントです。

  • 壁や床へのアンカー固定、連結金具による一体化で転倒を防ぐ
  • ロッカーを並べた前の通路は、扉を開けた状態でも人がすれ違える幅を確保する
  • 避難経路や消火器・消火栓の前をふさがない
  • 重量物を多く入れる場合は、床の耐荷重を確認する
  • 扉の開閉音が執務エリアに響かないよう、集中席から少し離して置く
ここがポイント

賃貸オフィスでは、壁や床へのアンカー固定にビル側の承認が必要な場合があります。固定方法は設置前に管理会社と確認し、原状回復時の扱いも合わせて決めておきましょう。

電子錠ロッカーの運用設計

電子錠は鍵の管理から解放される一方で、運用のルールを決めておかないと、かえって問い合わせが増えることがあります。導入時に決めておきたい項目を整理しました。

決めること 検討のポイント
利用方式 固定割当か、空いている扉を都度使う方式か
認証方法 暗証番号、社員証のICカード、スマートフォンなど
解錠できないときの対応 管理者用の解錠手段と、問い合わせ窓口
長時間の使用 都度利用なら、一定時間を過ぎた扉を確認するルール
電源 電池式か電源式か。電池の交換時期と担当者

社員証のICカードで開閉できる方式にすると、新しい鍵やカードを配る必要がなく、入退室管理と同じカードで運用できます。電池式の場合は、残量が少なくなったときの表示や通知の有無も確認しておくと安心です。

スマートロッカーの活用例

スマートロッカーは個人の収納だけでなく、物品の受け渡しや共用備品の管理にも活用できます。

  • 社内便・郵便物の受け取り:担当者が入れ、受取人が都合のよい時間に取り出す
  • 貸出用のノートPCや機器の管理:利用者と時間の記録が残る
  • 在宅勤務者との書類の受け渡し:出社時に受け取れる
  • 来客・業者との物品の受け渡し:受付を介さずに済む
ここがポイント

受け渡し用途で使う場合は、扉の大きさを複数用意しておくと、書類から小さな機器まで柔軟に対応できます。

ロッカー選びのよくある失敗例

失敗例 原因 対策
PCやリュックが入らない 外寸だけで選び、内寸を確認しなかった 実際の持ち物の寸法から内寸を確認する
扉を開けると通路がふさがる 扉の開き代を図面に描いていなかった 扉の開閉範囲を含めてレイアウトする
鍵の紛失が頻発する シリンダー錠で管理ルールがなかった ダイヤル錠や電子錠に切り替える
使われないロッカーが増える 退職者や異動者の整理をしていない 年に一度、利用者の一覧と照合する

ロッカーは一度置くと長く使う家具です。現在の人数だけでなく、数年後の働き方の変化を見据えて選びましょう。

衛生面と日常の管理

ロッカーには食品や汗をかいた衣類が入ることもあり、においやカビの原因になることがあります。通気孔付きの扉を選ぶ、定期的に中を空にする日を設けるなど、衛生面の管理も考えておきましょう。

  • 年に一度程度、全員で中身を整理する日を設ける
  • 長期間使われていない扉を確認し、利用者に連絡する
  • 食品の保管は原則禁止にし、においのトラブルを防ぐ
  • 清掃業者の作業範囲に、ロッカーの外装の拭き掃除を含める

よくある質問

Q. ロッカーとデスクの袖収納は両方必要ですか?

固定席の場合は袖収納で足りることもありますが、フリーアドレスでは個人の収納をロッカーに集約するのが一般的です。働き方に合わせて、どちらに収納を持たせるかを決めましょう。

Q. ロッカーの色はどう選べばよいですか?

壁際に大量に並ぶため、壁や床に近い色を選ぶと圧迫感が出にくくなります。アクセントとして扉の一部に色を使う方法もあります。

Q. ダイヤル錠の番号を忘れた場合はどうなりますか?

製品によっては管理者用の鍵で開けて番号を再設定できます。導入時に、管理者鍵の保管場所と対応の担当者を決めておきましょう。

この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。

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