オフィス照明のLED化

オフィス照明のLED化|交換の方法・費用対効果・調光や人感センサーの活用

蛍光灯の照明は、製造や輸出入が段階的に終了に向かっており、LEDへの切り替えを検討するオフィスが増えています。

この記事では、オフィス照明のLED化の方法と、効果を高めるポイントを解説します。

後半では、LED化を進める手順と現地調査のポイント、照度や光の色の選び方、費用対効果の考え方、賃貸オフィスで注意すること、古い器具の処分まで、計画から完了までの実務的なポイントを詳しく解説します。

結論

LED化は、照明器具ごと交換する方法が安全で、性能も十分に発揮できるためおすすめです。蛍光灯の器具にLEDランプだけを差し替える方法は手軽ですが、器具との適合や安全性に注意が必要です。調光や人感センサーを組み合わせると、さらに省エネ効果が高まります。

明るい執務エリア。照明の更新は、明るさと省エネを見直す機会
明るい執務エリア。照明の更新は、明るさと省エネを見直す機会

交換の方法

方法 メリット 注意点
器具ごと交換 安全で、LEDの性能を十分に発揮できる。長期的に安心 工事費がかかる
ランプだけ交換(工事あり) 器具の配線を変更してLEDランプに対応 器具が古い場合は器具ごとの交換が望ましい
ランプだけ交換(工事なし) 手軽 器具との適合を確認しないと、故障や発熱の原因に
ここがポイント

蛍光灯の器具には、安定器という部品が入っています。古い器具をそのまま使い続けると、安定器の劣化による故障が起こることがあるため、器具ごとの交換を検討しましょう。

LED化の効果

  • 消費電力の削減(蛍光灯に比べて大きく下がることが多い)
  • ランプの寿命が長く、交換の手間が減る
  • すぐに点灯し、ちらつきが少ない
  • 調光・調色がしやすい
会議室は調光できる照明にすると、用途に合わせて明るさを変えられる
会議室は調光できる照明にすると、用途に合わせて明るさを変えられる
窓際は、自然光に合わせて照明を自動で調整する方法も
窓際は、自然光に合わせて照明を自動で調整する方法も

制御で省エネ効果を高める

  • 人感センサー:トイレ・廊下・倉庫など、使わない時間の長い場所に
  • 明るさセンサー:窓際で、自然光に合わせて照明を自動で絞る
  • 調光:会議室や役員室で、用途に合わせて明るさを変える
  • スケジュール制御:始業・終業や昼休みに合わせて自動で点灯・消灯

LED化の進め方

  1. 現状調査:器具の種類・台数・設置年数、点灯時間、使っている部屋の用途を整理する
  2. 方針決定:器具ごと交換か、ランプ交換か。制御機能を入れるか
  3. ビルとの調整:賃貸の場合は、照明器具が建物の設備か、テナントの資産かを確認
  4. 見積・比較:器具の仕様、工事範囲、処分費を含めて比較する
  5. 施工計画:執務への影響を抑えるため、夜間・休日やフロア分割で施工
  6. 完了確認:照度、ちらつき、センサーの動作を確認する
ここがポイント

照明器具の工事は電気工事の資格が必要です。ランプ交換であっても、配線の変更を伴う場合は専門業者に依頼してください。

ライン照明の天井
ライン照明の天井

照度と光の色の選び方

LED化は、明るさや光の色を見直す良い機会です。単に既存と同じ明るさにするのではなく、部屋の用途に合わせて計画します。

場所 明るさの考え方 光の色の考え方
執務エリア PC作業と書類の読み書きに十分な明るさ 自然な白色が一般的
会議室 調光で用途に応じて変えられるとよい 映像を映すときは明るさを絞れるように
ラウンジ・休憩室 執務エリアより落ち着いた明るさ 温かみのある色で、くつろげる雰囲気に
受付・エントランス 第一印象を左右するため、演出も考える 壁や素材を引き立てる光

明るすぎる照明は、まぶしさや目の疲れの原因になります。器具の配光やグレア(まぶしさ)への配慮も確認しましょう。

費用対効果の考え方

LED化の効果は、電気代の削減だけでなく、ランプ交換の手間や故障対応の減少も含めて考えます。

  • 点灯時間が長い場所ほど、削減効果が大きくなる
  • 器具ごと交換は初期費用がかかるが、長期的な安全性と性能で有利
  • ランプ交換の作業費(高所作業を含む)が減ることも効果に含める
  • 空調負荷の軽減:照明の発熱が減ることで、夏場の冷房負荷が下がる場合がある
ここがポイント

省エネ設備の導入には、国や自治体の補助制度が設けられていることがあります。対象や時期は変わるため、検討の際に最新の情報を確認しましょう。

賃貸オフィスでの注意点

確認事項 理由
照明器具の所有者 建物の設備であればビル側の工事(B工事など)になることがある
工事区分と業者の指定 指定業者でないと工事できない場合がある
原状回復の扱い 退去時に元の器具に戻す必要があるかを確認
防災設備との関係 非常用照明や誘導灯は別の基準があり、通常の照明とは扱いが異なる

古い器具の処分と注意点

古い蛍光灯や器具の処分には、一般の廃棄物とは異なる配慮が必要です。

  • 蛍光ランプには水銀が含まれるため、割らずに回収し、適切に処理できる業者に依頼する
  • 古い器具の安定器には、有害物質を含むものがあるとされ、処理の方法が定められている場合がある
  • 処分費が見積に含まれているか、別途かを確認する

処分の方法や対象は器具の製造時期によって異なるため、詳細は施工業者や専門の処理業者に確認してください。

よくある失敗と対策

失敗例 対策
ランプだけ交換したら点灯しなくなった 器具との適合を確認し、必要なら器具ごと交換
明るすぎて目が疲れる 調光機能を入れ、照度を適正に調整
センサーが反応せず、会議中に消える 検知範囲と消灯までの時間を調整
窓際と奥で明るさにムラがある 明るさセンサーで自動調整

工事中の執務への影響を抑える工夫

  • フロアをいくつかのエリアに分け、順番に施工する
  • 天井作業の下にあるデスクやPCは、養生や一時移動を計画する
  • 会議室や役員室は、利用予定の少ない日に施工する
  • 作業後の清掃と、照明の点灯確認を毎回行う

よくある質問

Q. 蛍光灯はいつまで使えますか?

蛍光灯は製造や流通が段階的に終了する方向にあり、今後はランプの入手が難しくなると考えられます。具体的な時期は製品によって異なるため、計画的に切り替えを進めることをおすすめします。

Q. LED化と同時に天井の工事は必要ですか?

既存の器具と同じ位置・同じ大きさの器具に交換する場合は、天井の工事は最小限で済むことが多いです。器具の大きさや配置を変える場合は、天井の補修が必要になることがあります。

Q. ちらつきが気になる場合はどうすればよいですか?

LEDの電源の品質や、調光器との相性によってちらつきが出ることがあります。器具の仕様を確認し、調光を使う場合は対応した組み合わせを選びましょう。

この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。

オフィスづくりのことなら、家具・内装・設備までまとめてご相談いただけます。

空間づくりを相談する法人見積を依頼する
ブログに戻る