オフィスのレイアウト変更の進め方

オフィスのレイアウト変更の進め方|社内で決めること・業者に頼むこと・スケジュール

組織変更や人数の増減、働き方の変化に合わせて、オフィスのレイアウトを見直すことがあります。移転と比べて規模は小さくても、業務を続けながら進めるため、段取りが大切です。

この記事では、レイアウト変更の進め方を解説します。

後半では、規模別のスケジュール、現状調査の具体的な方法、通路幅と防災のチェック、レイアウト案の合意形成、費用を抑える工夫、よくある失敗例まで掘り下げて解説します。

結論

レイアウト変更は、目的の整理 → 現状の把握 → レイアウト案の作成と合意 → 電気・LAN・家具の手配 → 移設作業の順に進めます。業務を止めないよう、週末や夜間に移設する、エリアごとに段階的に進めるなど、スケジュールの工夫が欠かせません。

レイアウト変更は、働き方を見直すきっかけになる
レイアウト変更は、働き方を見直すきっかけになる

進め方の流れ

  1. 目的を整理する(増員、組織変更、働き方の変化など)
  2. 現状を把握する(図面、家具の数、電源・LANの位置、困りごと)
  3. レイアウト案を作成し、関係部署の意見を集めて調整する
  4. 電気・LAN・内装の工事の要否を確認し、手配する
  5. 家具の移設・追加・処分の手配
  6. 移設作業と、作業後の確認・微調整

社内で決めること・業者に頼むこと

社内で決めること 業者に頼めること
目的・優先順位、部署の配置、席の割り当て 図面の作成、レイアウト案の提案
移設のスケジュール(業務への影響) 電気・LAN・内装工事
私物・書類の片付け 家具の移設・組立・追加・処分
新しい運用ルール ビルへの申請・届出のサポート
新しいコミュニケーションスペースの追加も、レイアウト変更でできる
新しいコミュニケーションスペースの追加も、レイアウト変更でできる
デスクの間隔を広げるだけでも、使い心地は大きく変わる
デスクの間隔を広げるだけでも、使い心地は大きく変わる
配線孔付きの会議テーブルと床の墨出し
配線孔付きの会議テーブルと床の墨出し

業務を止めない工夫

  • 金曜の夜〜週末に移設作業を行う
  • エリアごとに段階的に移設する
  • 移設前に、各自の荷物を箱詰めし、行き先をラベルで明示する
  • PC・電話・ネットワークの切り替えを、移設当日に確認する
ここがポイント

レイアウト変更の前は、書類や不要品を整理する絶好の機会です。移設する荷物が減れば、作業時間も費用も抑えられます。

規模別のスケジュールの目安

レイアウト変更に必要な期間は、変更の範囲と工事の有無で大きく変わります。家具の移動だけで済むのか、電気やLANの工事、間仕切りの追加が必要なのかで、準備期間が数週間から数か月まで変わります。

変更の規模 内容の例 準備期間の目安
小規模 数席の入れ替え、家具の向きの変更 2週間〜1か月程度
中規模 部署単位の配置換え、電源・LANの移設 1〜3か月程度
大規模 フロア全体の再配置、間仕切り・会議室の新設 3〜6か月程度
ここがポイント

家具を新しく購入する場合は、製品によって納期がかかるものがあります。工事が伴う場合は、ビルへの申請期間も見込んで、余裕を持ったスケジュールにしましょう。

現状調査の具体的な方法

レイアウト案をつくる前に、今のオフィスの状態を正確に把握することが大切です。図面と実際の状態が違っていることは珍しくありません。

  1. 最新の図面を入手し、実際の家具の配置と照らし合わせて修正する
  2. デスク・チェア・収納・会議テーブルなどの数とサイズを一覧にする
  3. コンセント、床の配線の取り出し口、LANの位置を図面に書き込む
  4. 空調の吹き出し口、スプリンクラー、感知器、非常口、消火器の位置を確認する
  5. 各部署に、困っていること・必要な席数・収納量をヒアリングする
ここがポイント

既存の家具を再利用する場合は、状態(破損、ぐらつき、汚れ)も確認しておきましょう。移設してから使えないことが分かると、追加の手配で予定がずれてしまいます。

通路幅と防災のチェック

席数を増やそうとして通路を狭くしすぎると、日常の動きにくさだけでなく、避難の妨げにもなります。レイアウト案の段階で、通路と防災設備との関係を確認しておきましょう。

  • 主な通路は、人がすれ違える幅を確保する
  • デスクの背中合わせの間隔は、椅子を引いても人が通れる距離にする
  • 避難経路、非常口、消火器、消火栓の前をふさがない
  • 背の高い家具は、スプリンクラーや感知器の働きを妨げない位置と高さに
  • 背の高い収納は、壁や床に固定して転倒を防ぐ
ここがポイント

通路幅や避難に関する基準は、建物の用途や規模によって異なります。具体的な寸法は、ビル管理会社や施工会社に確認しながら決めてください。

施工中のパネル間仕切
施工中のパネル間仕切

レイアウト案の合意形成

レイアウト変更でもめやすいのが、「誰がどこに座るか」「どの部署がどこに行くか」という配置の問題です。進め方を工夫すると、合意をスムーズに得られます。

  1. 経営層と、変更の目的と優先順位を最初に確認する
  2. 目的に沿った配置の考え方(部署間の近さ、窓際の使い方など)を先に共有する
  3. 複数のレイアウト案を用意し、メリットと注意点を比較して説明する
  4. 部署代表から意見を集め、調整した最終案を決める
  5. 決定後は、変更の理由とあわせて全社に周知する

「なぜこの配置なのか」という理由を説明できると、個別の不満が出ても納得を得やすくなります。席の位置は感情的な問題になりやすいため、ルールを先に決めておくのがコツです。

費用を抑える工夫

工夫 内容
既存家具の再利用 状態のよいデスクや収納はそのまま移設する
工事の範囲を絞る 電源・LANの位置を活かしたレイアウトにする
まとめて手配する 家具の移設と配線工事を同じ日に行い、作業費を抑える
不用品の整理 移設する物を減らし、作業量と処分費を抑える
段階的に進める 予算を年度ごとに分けて実施する

電源やLANの位置を変えずに済むレイアウトにすると、工事費を大きく抑えられることがあります。ただし、使い勝手を犠牲にしすぎないよう、バランスを見て判断しましょう。

よくある失敗例と対策

失敗例 原因 対策
移設後にコンセントが足りない 電源の位置を確認していなかった レイアウト案に電源の位置を重ねて確認
家具が図面通りに入らない 柱や窓台の寸法を見落とした 現地で実寸を確認
移設後に業務が止まった ネットワークの切り替えを確認していなかった 作業後の動作確認を当日中に行う
社員の不満が続く 変更の理由を説明していなかった 目的と配置の考え方を事前に共有

よくある質問

Q. レイアウト変更の業者にはいつ相談すればよいですか?

目的と変更の範囲が見えてきた段階で、早めに相談するのがおすすめです。現状調査や図面の作成から依頼できる場合もあります。

Q. 自分たちで家具を動かしてもよいですか?

軽い家具の移動なら社内でも可能ですが、大型の収納や配線を伴う家具は、転倒やけがの危険があるため専門業者に依頼しましょう。

Q. レイアウト変更に合わせてやっておくべきことは?

書類や不用品の整理、配線の整理、家具の点検など、普段は手をつけにくい作業を合わせて行うと効率的です。

この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。

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