オフィス家具のメンテナンス|長く使うための日常点検と、不具合のサイン

オフィス家具のメンテナンス|長く使うための日常点検と、不具合のサイン

オフィス家具は毎日使うものだからこそ、少しずつ傷みが進みます。小さな不具合を放置すると、けがや大きな故障につながることもあります。

この記事では、オフィス家具を長く安全に使うための点検とメンテナンスのポイントを解説します。

後半では、点検の頻度と記録の付け方、社内での点検体制のつくり方、安全面で特に注意すべきポイント、修理と買い替えの判断、よくある失敗例まで、オフィス家具を安全に長く使うための管理の実務を解説します。

結論

年に1〜2回、チェアのキャスター・昇降・背もたれ、デスクのぐらつきと配線、収納の扉・引出し・転倒防止の固定を点検するのが目安です。キャスターや肘、ガスシリンダーなどは部品交換で直せることが多く、買い替えより費用を抑えられます。

家具ごとの点検ポイント

家具 点検すること
チェア キャスターの回り・ほこりの絡み、昇降の効き、背もたれ・肘のぐらつき、張地の破れ
デスク 天板・脚のぐらつき、ねじの緩み、配線の傷み、引出しの開閉
収納 扉・引出しの開閉、鍵の作動、連結・固定の緩み
テーブル 脚のぐらつき、天板の反り、キャスターのストッパー

不具合のサイン

  • チェアが勝手に下がる(ガスシリンダーの劣化)
  • キャスターが回りにくい、異音がする(髪の毛やほこりの絡み)
  • 座るときしむ、ぐらつく(ねじの緩み、部品の破損)
  • 扉が閉まりにくい、傾いている(ちょうつがいの緩み)
ここがポイント

チェアのガスシリンダーの交換や分解は、専門の知識が必要です。危険を伴うため、自分で分解せず、販売店やメーカーに相談しましょう。

チェアは可動部分が多く、点検が特に大切
チェアは可動部分が多く、点検が特に大切

部品交換と修理

部品 交換で直せること
キャスター 回りにくさ、床の傷
肘掛け・肘パッド 破損、すり減り
ガスシリンダー 昇降しない、勝手に下がる
張地 破れ、汚れ(張り替え)
鍵 紛失(シリンダーの交換)

点検の頻度と記録の付け方

頻度 主な点検内容 担当の例
日常 がたつき・異音・引き出しの開閉の違和感 使用者
半年〜1年ごと キャスター・ガス圧シリンダー・ねじのゆるみ・転倒防止金具の状態 総務
数年ごと・レイアウト変更時 家具全体の状態確認、専門業者による点検 総務・専門業者

点検の結果は、家具の台帳に記録しておくと、不具合が多い家具や交換時期が近い家具を把握しやすくなります。台帳には、購入時期、設置場所、品番、修理の履歴などをまとめておくと便利です。

社内での点検体制のつくり方

家具の数が多いオフィスでは、総務だけですべてを点検するのは難しいものです。使用者による日常の気づきと、総務による定期点検を組み合わせた体制をつくりましょう。

  1. 家具の台帳を作成し、点検の対象を明確にする
  2. 使用者が不具合を報告できる窓口や方法を決める
  3. 定期点検の時期と、チェック項目の一覧を作成する
  4. 点検結果をもとに、修理・部品交換・買い替えを判断する
  5. 対応の結果を台帳に記録する
ここがポイント

不具合の報告は、「ちょっとした違和感でも報告してよい」と周知しておくことが大切です。小さな不具合のうちに対処すれば、修理費用も安全上のリスクも小さく抑えられます。

安全面で特に注意すべきポイント

  • 収納家具の転倒:背の高い収納は、地震時に転倒するおそれがある。転倒防止の固定や連結が外れていないかを確認する
  • 引き出しの飛び出し:地震時に引き出しが飛び出さないよう、ロック機構が正常に働くかを確認する
  • チェアの破損:座面の傾きや背もたれのぐらつきは、転倒やけがにつながるおそれがある
  • テーブルの脚のゆるみ:天板にもたれたときに傾くと、けがや機器の落下の原因になる

安全に関わる不具合が見つかった家具は、すぐに使用を中止し、表示をして誤って使われないようにしましょう。

修理・部品交換・買い替えの判断

修理か買い替えかは、費用だけでなく、安全性と残りの使用期間を考えて判断します。修理で安く済んでも、すぐに別の部分が壊れるようであれば、買い替えのほうが結果的に合理的なこともあります。

  • 部品の供給が続いているかを確認する
  • 同じ時期に購入した家具に、同様の不具合が出ていないかを確認する
  • オフィスの移転やレイアウト変更の予定があれば、その時期に合わせて判断する
  • フレームや構造部分の破損は、安全面から買い替えを基本にする

よくある失敗例と対策

  • キャスターの不具合を放置して床に傷がついた:日常の違和感を報告するルールを周知する
  • 移転時に転倒防止金具を付け直していなかった:レイアウト変更時の固定の確認を手順に入れる
  • 部品の品番がわからず修理に時間がかかった:家具の台帳に品番を記録しておく
  • 同じ型の家具が一斉に劣化した:購入時期を台帳で管理し、計画的に更新する

長持ちさせる日常の使い方

家具の寿命は、日々の使い方によって大きく変わります。点検と修理だけでなく、壊れにくい使い方を社内に周知しておくことも大切です。

  • チェアの上に立ったり、ひじ掛けに腰掛けたりしない
  • キャスター付きのワゴンやチェアを、段差のある場所で無理に動かさない
  • 収納家具の上段に重いものを入れず、重いものは下段に収納する
  • テーブルの移動は引きずらず、持ち上げて運ぶ
  • 直射日光や空調の風が直接当たる場所では、天板や張地の劣化が早まるため配置を工夫する
ここがポイント

使い方のルールは、入社時の案内や社内掲示で繰り返し伝えると定着しやすくなります。

よくある質問

Q. チェアのガス圧シリンダーは自分で交換できますか?

専用の工具や作業が必要で、取り扱いを誤るとけがのおそれがあるため、専門業者に依頼するのがおすすめです。

Q. 家具の点検を専門業者に依頼できますか?

家具の販売店や専門業者が、点検や修理の対応をしている場合があります。台数が多い場合は、まとめて依頼すると効率的です。

Q. 古い家具を処分するときの注意点はありますか?

一般的に、オフィス家具は事業系の廃棄物として処分する必要があります。リユースできるものは買取や引き取りの対応ができる業者に相談するのもよい方法です。

この記事の数値や内容は一般的な目安です。建物の条件や働き方、法令・ビルの規定によって最適な答えは変わります。

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